鮒田式胃壁固定具とは?
鮒田式胃壁固定具は、経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)施行前に、胃壁と腹壁を経皮的に縫合固定する、経皮的胃壁腹壁固定術を可能とした道具である。縫合糸で縫合固定するため、体外からの抜糸が可能であり、抜糸後は体内に異物をまったく残さない。また、下図のごとく操作はきわめて短時間に簡単に行える。
現在はPEGだけでなく、腹腔鏡下手術などにも広く応用されている。
① 縫合糸を針先端直前まで挿入し、糸把持用ループを穿刺針内に収納させ穿刺する。
② 内視鏡で確認後、青色のスタイレットを押し込み、糸把持用ループを形成させる。
③ 縫合糸を挿入し、糸把持用ループを通過させる。
④ 青色のスタイレットを引き上げ、糸把持用ループを穿刺針内に収納し、縫合糸を穿刺針先端で把持する。
⑤ 胃壁固定具を体外へ抜去する。
⑥ 縫合糸をフリーにして結紮する。
さらにもう1ヶ所に同様の手技を行い胃壁固定術は完了する。